Column

2010 . 12 . 27

 「長良川の家」で第42回中部建築賞を初めて受賞しましたので名古屋まで表彰式に行ってきました。実際に建った建築に与える賞は他にもたくさんありますが、この賞はとても歴史がありますね。まずそのことにびっくりしましたが、とても名誉なことです。有り難うございます。それからこの賞の特徴として建て主、施工者、設計者の三者に賞を与えるということがあげられます。これは実はとても大切なことだと思っているのです。当たり前の事の様に聞こえますが、建築作品と言われるものは建て主の依頼と理解がなければ出来上がりません。僕たちのつくる建築は僕たちが提案して設計して実作として世に送り出すのですが、その立ち現れ方は建て主を映し出していると言っても過言ではありませんから。キャラクターといいますか、僕は「施主の質感」とよく言いますが。それがとても重要で、賞狙いの建築なんてものは無いだろうしあってはいけないのですが、結果として立ち現れた施主の分身の様な建築がたまたま評価されて賞を頂くということは施主が表彰されることなのです。あと忘れてはならないのは、他にはない唯一無二な空間を高いレベルで組み立ててくれる施工者の存在です。僕たちは運が良ければ施主にはなれますが、施工者にはなれないなといつも思っているので、こればかりは頭が下がります。特に女性スタッフにとっては労働環境的に施工現場へのハードルはとても高く、やはり設計を通じて建築空間の創造へ携わりたいという夢を持っている子が多いと思うしacaaのスタッフもそうだと思いますので、まさに作る人あっての建築です。

 この住宅は敷地探しから施主に指名を頂いていましたので、北側斜面という普通の人なら買わないと思われる絶好の敷地を安く得ることが出来ました。まずは敷地です。土地に安い高いはあっても、僕たちにとっての価値観とは必ずしも一致しません。最初から土地が決まっている場合は何も問題は無いのですが、新たに購入する場合、理想はやはり土地探しからご一緒させていただく進め方ですね。一般的には条件が悪ければ悪いほどに安いですから、建て主にとっても僕たちにとってもこれ以上良いことは無いようにも思えますので、いつもその様にアドバイスさせて頂いています(笑)。

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