Column

2017 . 4 . 17

先日、某ハウスメーカーのチーフアーキテクトの実作を集めて賞決めを行うイベントに、社外審査員としてよばれ、講演とacaaによる実作の見学会を、2日に渡って行ってきましたので、感想を少しだけ書かせて頂きます。

私は日頃建築家として自立して活動しており、企業という組織に保護されてはいません。その結果として表現活動の全てがその善し悪しを含めてそのまま私自身の責任として返って来ます。一方で、例えばハウスメーカーや工務店の様な企業に所属する設計者は、組織内における有限責任という温床で、どこまで独自性を発信出来るかという、考え方によってはとても都合のよい立場だと思います。それ故にストレスもあるでしょう。このイベントで私が発見したことは、組織の中でおそらくストレスと闘い、クライアントと奮闘する個人としての建築家の姿でした。その姿は組織という枠組みを取り払ってはじめて見えてくる表情であったり言葉であったりします。 何よりそれに触れることが出来たことが嬉しかったと思います。そしてその生き生きとした人間性は、多くの場合、年と共に瑞々しさを失い、平均的ないわゆる大人になってゆきます。しかし大人になりきってしまうと創作活動は出来ません。我々はいつまで子供でいられるか、が常に問われているのだと思います。いつまでもピーターパンでい続けることは大変に困難なのです。継続すること、この困難さは私の先生から教わりました。作り続けること、創作し続けること、すなわち自分との戦いとは歳と共に変化してゆく自分自身との戦いなのでしょう。

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