Report

「うだつのある町並み」レポート

2008 . 8 . 12

先日、徳島県で始まる仕事のクライアントにはじめて会いに行ったついでに、脇町にある「うだつのある町並み」をスタッフと一緒に見に行った。当日、何しろ暑くてくらくらになりながら歩いたので記憶も薄れ気味ですが、あらためて気が付いたことを幾つか。

まずは建物の低さ。町並みとして軒先が揃っている景観はともかくとして、建物の「たち方」に注目したい。やはり低姿勢だ。威圧感もない。そして均整のとれた格子と陰のプロポーション。そこにただ「在る」ということに対する違和感のなさがやはり私は好きだ。建築はやっぱり控えめに在りたい。特に住宅はそうだ。控えめに、そこに在ることに対して違和感のないようにしたい。空が広いのもいいなぁ。でもこれは贅沢なこと。

次に屋内での明るさのグラデーション。私は本当は暗い場所を一生懸命つくりたいといつも考えている。昼の外は明るいに決まっているから、屋内ぐらいは暗めがちょうどいいのでは?と。暗いところから向こうに明るい場所や中庭が見えて、空間に奥行きと迷路性を作り出すことをまじめに考えたい。暗いから明るさがあるのであって、明るいばかりじゃ疲れるでしょ、とよくクライアントにも話しをする。空間の広さにいろいろなスケールがある様に、明るさにもいろいろなスケールがあることに気が付いてほしい。オーバースケールした空間に追い打ちをかける様にオーバースケールした光、つまり太陽光を入れ過ぎた家をよく雑誌で見かけるが、心底いやになる。暗いのが全部いいのではなくて、明るさと暗さのバランス感覚が大切なのだと思う。これはお世辞でも何でもなくて、やっぱり住んでいて安心出来る心地よさをつくりだしたいから、現代の住宅産業が作り出すスタンダードな住宅の在り方から脱却するために、「空間には暗さと狭さが必要だ」と言い続けている。誤解を招く危険な言葉である事は十分に承知の上で・・。ピカピカ、広々、ノーメンテナンスはコンビニで十分でしょう。

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