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「Super Jury Program Summer 06」レポート

2006 . 7 . 25

先日、東海大学の春セメスター総合講評会に行ってきました。この半年間の課題の中で、全学年、全課題の優秀作品トップ5~6作品を一堂に眺められる数少ないチャンスです。指名された学生の中には、一度提出した課題をさらにディベロップし、模型やパネルなども作り直してプレゼンテーションする人いて、なかなかの見応えです。私が担当したのは2年ですが、全体の印象として、授業中はすごく優秀な学年、とも思わなかったのですが、全体の発表を終えて3年、大学院の発表が今ひとつ学生らしい躍動感に乏しく、結果として2年生が優秀に見えてきました。

大学では2年で本格的に小建築、住宅等の設計課題に着手し、3年に入ると美術館やホール等の巨大コンプレックスを、場合によっては高層建築というビルディングタイプで解いていくという難題が出されます。つまり2年は求められている機能がシンプルなだけに、思いついた造形力を思うままに爆発させる事が可能なのに対して、3年では自分の造形力を発揮する前に、いかにプログラムを巧妙にオリジナルな方法で解くか、といった部分に多大なエネルギーを費やす事になり、純粋に造形が好きだった学生は、突然手が止まって先に進めなくなる傾向がある様です。そして、残念な事にその学生は設計課題を取らなくなるのです。今の学生は、模型の表現力も素晴らしいものがあり、プレゼンテーションパネルについても優秀な学生は2年の段階でほとんどの技能を習得してしまいます。一方、4年は研究室ごとの活動や就活がメインで、設計授業はありません。私が学生だった頃とは大違いです。「早熟」という言葉が思い浮かびますが、まさにそういった感じです。技能は身に付くけど、中味がどうか、が問われています。講評会を終えて、3年生や大学院生よりも2年生の方が良かったね、などと言われる状況から、技術習得に走り続けた学生が息切れしている様子が目に浮かびます。もっとじっくりと腰を据えて建築には向かってほしいなと思います。先はいやになるほどに長い訳ですし。

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