Column

14/03/22

随分時間が経ってしまいました。月日の過ぎ去るのは早いものですね。その間に多くはありませんが、幾つかのプロジェクトが竣工し、雪が降り、気がつけば紅葉の若葉が顔を覗かせています。僕たちはどうしようもない時間の流れの中で生きることが、最初から約束されていて、だから日頃は総体としての時間、その体積感や相対的な変化についてゆっくり考えることもありません。ただ、今日はその時間が少しだけ止まった様な気がしました。ほとんど記憶がないくらい久しぶりに何もしなかった祝日、理由があって買ったばかりのmacのネットワーク設定の傍ら、美しい写真集を見ました。光と陰、均整のとれた空気とそこを満たす何か、つまり生きることの意味とつくることの意味がまるで融合したような、きっと今の僕が目指すすべての風景がそこにはありました。めざすものは何なのでしょう。その途方もないくらいに、美しく、遠い世界。建築にそんな力があるのでしょうか。その様な問いにたいして、また4月から新しいことが始まります。しばらくの間、学生に戻ってやり直す必要がありそうですね。

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